六月二十七日(土)二十八(日)
十六時~
本殿にて夏越の大祓式を執行致します。
茅の輪・形代は六月三十日迄設置しております。
「水無月の夏越の祓する人は千歳の命延ぶというなり」
西暦千年頃に成立したとされる拾遺和歌集に詠み人知らずで詠まれた詩です。
六月の終わりに行われる夏越の大祓をすれば寿命が千年延びる。といった内容です。今から約千年前に詠まれた詩が今も変わらずに使われ続け、文化として残っていることが大変ありがたいことと感じます。
大祓とは大きくまとめれば「お祓い」の一つです。日々何気なく生活していても、自分の気づかぬうちに罪・穢れというものは溜まっていってしまうものです。自分自身が原因のこともあれば、どこかしらで受けとってしまうこともあります。他者との関わりが全くないという人はいないですから日々何かしらのコトが起き、何かしら感じるものがあると思います。そのような感じたことを振り返り、身体の健康は勿論ですが、本格的な夏を乗り切るためには心も整えることも大切ではないでしょうか。半年の自身がどうであったか?これからの半年をどのように過ごすか?そのような機会にも六月の晦日というものを意識してみてもいいのかもしれません。
—茅の輪のはなし—
なぜ夏越の大祓で茅の輪くぐりをするのか?
その由緒は諸説あるのですが神話にまで遡り全国共通の話しの概要を書きます。
昔スサノオノミコトが旅をしているとき蘇民将来という人の家でおもてなしを受けました。そのおもてなしに感動したスサノオノミコトは後日再訪し、蘇民将来へ茅の輪の小さいものを授け、腰につけさせました。「これから疫病が流行る。この茅の輪が疫病から守ってくれるから腰につけていなさい」と教えてくれました。それから疫病が本当に流行り始め、蘇民将来の一族は助かった。というお話が茅の輪の起源とされています。
始めは腰に付けられるほど小さかったものが、だんだんと大きくなり、今のような形になったといわれています。
共にこの困難な状況を乗り越えましょう。